『国民年金は通常65歳から支給されますが、60歳からも受け取ることができます。ただし、60歳から受けはじめると65歳から受け取る額の70%に減額されます。60歳から1ヶ月ごとに0.5%ずつ受給額が増えていきます。減額された支給率は一生増えません。』
『国民年金は死んだらそれっきりなので早めにもらったほうが得でしょうか』
『なんともいえません。ただ計算すると60歳から繰り上げて老齢基礎年金をもらった人は、65歳からもらい始めた人に76歳8ヶ月のときに追いつかれてしまいます。』
『あまり長生きしそうにない人は早めにもらったほうが得ですかね』
『そいう考え方もありますが、あまり進めません。60歳から65歳になるまでに年金法の障害等級に定める障害者になると障害基礎年金を受け取れます。しかし繰り上げて老齢基礎年金を受け取ってしまうと障害基礎年金を受け取ることはできません。実はこのトラブルが結構多いのです』
『こんな例がありました。繰り上げて老齢基礎年金をもらいはじめてすぐ糖尿病で目がみえなくなってしまいました。本来なら障害基礎年金を受給できたのですが繰り上げて年金を受給してしまったので障害基礎年金の半額くらいの老齢基礎年金しか受け取れませんでした。』
繰り上げて受給を受ける際はよく考えましょう。
【商工新聞相談コーナーより】
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